2012年のポールジロージュースのブドウ生育状況

<2012年生育レポート>ポールジローさんからのコメント

 

お客様にはよく、ブドウ農家の仕事って毎年同じことを繰り返すだけだよね、ビンテージの味わいがX年とY年で違うだけでさ、なんていうことを言われます。

 

ところが現実はその真逆で、一年として同じ年はありませんし、自然から学ぶことというのは、一つであれ多であれ、尽きないものです。

 

特に2012年の今年は、過去40年間の経験をもってしても初めてのことばかりの、特別な年になりました。

 

地球は温暖化しているとみな知っていますが、(今年の)フランスでは違うようで、今日まで3ヶ月も冷たい雨が降り続けています!!

 

泉や河川、自然にとって、そして何よりMILDIOU(ベト病)にとって、最適な環境です。

 

今年は毎日、まるで戦争のように、この病害と戦い続けた日々でした。 多くの友人のブドウ農家でも、この病害により収穫を諦めざるをえませんでした。

 

幸運なことに私たちのところでは抵抗が成功し、あとは天の恵みを期待して、いい天気になってくれることを祈るのみです。

 

しかし4月に実をつけ始めた木々を見て、その大きさやつき方から、今年は例年通りの量は得られないだろうと予測はしていました。

 

が、今の事態はさすがに予想外で、驚いています。 とはいえ、自分は楽観主義なので、これから2ヶ月の間、素晴らしい天気と日光が与えられると思っています。でなければ、夏には必ず4週間の休暇をとって海岸でくつろぐフランス人と同じように、ブドウも夏を楽しめませんからね。

 

量ができなくても、品質の高いブドウになると思います。それにしても、人生は七転び八起きですなぁ!
ポールジロー氏より